ショートスリーパーにはなれるのか?
最近、TVなどでも取り上げられている”ショートスリーパー(短眠)”
ショートスリーパーになると仕事やプライベートなどの時間が増えるため、最近忙しいビジネスマンなどが実践しているみたいです。
ショートスリーパーになって、短い時間で休息できれば活動時間を増やして、仕事や好きな時間に使うことができます。
しかし、ショートスリーパーになることで、睡眠での体の修復時間が減ることによる弊害もあるとも考えられます。
本日は、ショートスリーパーについて研究データも踏まえて解説していきます。
ショートスリーパーとは?
「ショートスリーパーとは、短い睡眠時間で健康を保っていられる人間のことをいう(短眠者ともいう)逆に長時間睡眠をとる人をロングスリーパーという。」Wikipediaより参照
有名なのが、フランスの革命家ナポレオン・ボナパルト。
一説によるとナポレオンは、3時間程しか眠らなかったと言われています。
最近では、テレビで放送されたタレントの武井壮さんが短眠で有名です。
本人は、1日45分の”リボ睡眠(分割睡眠)”と言われているみたいです。
武井さんの睡眠は、睡眠してすぐにノンレム睡眠に移行するスピードが早く、少ない睡眠時間で済むと科学的にも証明されていました。(2013年9月に放送されたTBS系特番「人体科学ミステリー アノ有名人のカラダを最新科学で大解剖SP」。)
以下の動画を参照してください!!https://www.youtube.com/watch?v=WDBraqOiLt8
武井さんの睡眠の特徴は、日中も空いている時間に細かく短眠をすることで、リボ睡眠(分割睡眠)を可能にしているとのことでした。
移動時間や空き時間がある芸能人などは可能かもしれませんが、忙しいサラリーマンなどには少し厳しい睡眠かもしれませんねwww
ショートスリーパーに関する文献
ショートスリーパーについての研究で、何十年も6時間未満の睡眠なのに健康なアメリカ人親子を調べた研究があります。
研究結果は、ショートスリーパーの彼らの遺伝子では、生体リズム(ヒトの体に備わったリズム)に関係する「時計遺伝子」に変異があることがわかったとのこと。この親子と同じ時計遺伝子をもつマウスをつくって睡眠パターンを観察した結果、やはり睡眠時間が短かったとの言われています。(西野精治:スタンフォード式最高の睡眠p38より引用)
この研究データでは、ショートスリーパーは”遺伝要素”が高いと報告されています。
Wikipediaでのショートスリーパーの定義でもそうですが、ショートスリーパーである限り”健康”でないとショートスリーパーではありません!!
ここを勘違いすると大変な目にあいます。
仕事やプライベートな時間を増やすためにショートスリーパーある人がいますが、睡眠時間を減らして時間を作ったにも関わらず、日中の眠気や疲労感の増幅など感じる人も多く、日中のパフォーマンスも低下する。
これは逆に無意味ですよね!!
日中の眠気がある時点で、睡眠時間が足りてないことは明白であり、それはただの”睡眠負債”となり、あなたの体を蝕んでいきます。
睡眠負債が寿命を縮める
短時間睡眠を実施している人で、「日中眠いや週末は寝溜めしよう」と考えている人はショートスリーパーでなく、ただの”睡眠負債”である可能性が高いです!!
毎日4〜5時間程度の睡眠でも日中のパフォーマンスに問題なく、健康である人はショートスリーパーの遺伝子をもっている可能性が高いと考えられます。
2002年のサンディエゴ大学:ダニエル・F・クリプケ氏らの研究によると
米国がん協会の100万人規模の調査でアメリカ人の平均的な睡眠時間は7.5時間だったと報告されている。
6年後、同じ100万人を追跡調査した結果、平均に近い7時間睡眠を獲得している人が一番死亡率が低かったとされており、その7時間よりも短時間や長時間睡眠の人は、「6年後の死亡率が1.3倍高い」という結果が報告されています。
(西野精治:スタンフォード式最高の睡眠p41より引用)
ショートスリーパー遺伝子をもっていない人は、平均7時間程度の睡眠を獲得することが重要であると言えます。
一度、短眠を実施してみて体調や日中のパフォーマンスが低下した人は、ショートスリーパー遺伝子がないと考え、平均的な睡眠時間を獲得することをオススメします!!
平均的な睡眠時間とは?
上記の研究を参考にすると7〜8時間が平均的な睡眠時間と考えられます。
しかし、前回の睡眠負債の記事でのお伝えしたが、睡眠時間に関しては、個人差があり必ず7時間睡眠がスッキリとした目覚めに繋がるとは言えません!!
そこで自分に合った睡眠時間を評価するためにオススメなのが”睡眠日誌”です。
就寝時間と起床時間を記載し、起床時の疲労感や日中のパファーマンスを一定期間日誌につけていきます。
そこで、一定期間の中で自分が何時間の睡眠時に疲労感や日中のパファーマンスが良いのかを評価することができます。
誰でも簡単にできる方法ですので、是非やってみてください!!
まとめ
今回は、ショートスリーパーについて解説させていただきました。
研究データでは、ショートスリーパーは遺伝的な要素が強いと報告されています。
その遺伝子をもっていない人が、短眠を実施しても逆効果になる可能性がありますので注意してください!!
気になる方は、一度”睡眠日誌”をつけて自分に合った睡眠時間を評価する方法をオススメします。