やっぱり〇〇の飲み過ぎは睡眠に良くない!?

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理学療法士&睡眠コンサルタントの睡眠セラピストです。 

それは”お酒”です!

お酒が好きな方は多いと思います。

仕事終わりのお酒は至福の一時ですよね!

でもお酒がないと眠れないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか!?

しかし、お酒も飲み方次第で睡眠の質を妨げてしまいます。

そこで今回は、お酒が睡眠に与える影響と対策についてお話しします。

お酒が睡眠に与える影響

脳内メカニズム

眠気が出現するメカニズムとしては、脳内の”GABA”という神経伝達物質が関係します。

脳内の神経細胞の表面には、GABAーA受容体というGABAが作用する部分が存在し、GABAがこれに作用すると眠気が出現するメカニズムとなってます。

アルコールも消化器系から吸収され、血液から脳に運ばれ、このGABAが作用するため、アルコール摂取後は眠気が出現します。

早期覚醒

しかし、アルコール摂取後の睡眠後半では、血中のアルコール濃度が低下するため、早期覚醒してしまいます。

皆さんも、飲み会の次の日など”まだ寝たいけど、早く目覚めてしまう”ことはないですか?

それは、この影響が強いです。

これは厚生労働省が「節度ある適度な飲酒」にも記載されている飲酒の指数です。

ビール(500mL中瓶1本):20g

清酒(180mL1合):22g

ウィスキー・ブランデー(ダブル60mL):20g

焼酎(35度・180mL1合):50g

ワイン(120mL1杯):12g

平均的な成人でのアルコール代謝は1時間に7g程度と言われていますので、ビール(500mL中瓶1本)は3時間未満で代謝され、体からの催眠作用も消失し、覚醒してしまいます。

利尿作用

また利尿作用も中途覚醒により睡眠の質を低下させます。

飲酒は、アルコール・カリウム・水分の相乗効果により利尿作用があります。

アルコール:抗利尿ホルモンの分泌を抑えるため頻尿になる。

カリウム:新陳代謝を活発にするため、頻尿になる。

水分:大量に含まれため頻尿になる。

特にビールは、1ℓ飲酒することで、1.1ℓの水分を失うと言われるほどです。

またアルコールによる利尿作用や発汗により血液が固まりやすくなり、睡眠中の脳梗塞心筋梗塞のリスクも高くなると言われています。

またアルコール分解の際に発生するアセトアルデヒドという物質は、睡眠中のレム睡眠を阻害し、浅いノンレム睡眠状態が長時間続き、レム睡眠とノンレム睡眠のリズムが崩れてしまいます!!

いびきの原因!?

アルコールの摂取により、ノド周囲の筋肉が緩み上気道と言われる部分が狭くなります。

またアルコール摂取による血流促進により、粘膜が腫れて鼻がつまりに口呼吸になりやすいことがいびきの原因となりやすいです。

しかし、このいびきも放っておくと、睡眠時無呼吸症候群など病気のリスクを高めます。

睡眠時無呼吸症候群とは、いびきなどにより気道が塞がれ、睡眠中の呼吸が止まってしまう病気です。

これにより身体への酸素量が低下し、強い眠気や倦怠感・集中力の低下などを引き起こします。

適切なアルコール摂取方法

寝酒はNG!

やはり寝酒は睡眠にはよくありません。

アルコールもリラックス効果があるため、適量であれば問題ないですが、睡眠直前の飲酒はよくありません。

食事の晩酌に適量であれば問題ありません。

またアルコールを睡眠薬の代わりに飲む方は注意してください。

それが習慣化していくと、徐々に量が増加しアルコール中毒になる可能性もあります。

もし、アルコールがなければ寝れない方は、一度専門医に相談することをオススメします。

まとめ

今回は、アルコールが睡眠に与える影響について、お話ししました。

やはりどんなモノも、取りすぎはよくありません。

お酒も程よく付き合っていくのが大事です。

みなさんもお酒に関しても知識を増やして、自分の睡眠に取り入れてみてください。